豪雨と降雨システム

豪雨と降雨システム

(BK-25004)

二宮洸三/著   東京堂出版刊


1981年、『雨とメソシステム』が東京堂出版によって刊行されて以来、多くの方々にお読みいただき、4版を重ねることができた。その原稿執筆以来20年を経過し、『雨とメソシステム』も現在は絶版になっている。しかし、その後、降水システムや豪雨についての新しい適切な書物が欲しいとの要望を多くの方々からいただき、これにお応えすべく、本書をまとめた。
広大な海洋をもつ地球の大気はかなり大量の水蒸気を含み、大気の循環にともなって降水がおこる。一方、海面や地面からは蒸発によって大気に水蒸気が補給されている。「降水」や「水循環」をこのような地球規模の観点でとらえることも大切である。その一方、降水の多くは、ある小地域に、ある短時間内に集中する性質をもつ。これは降水システムが特定の規模をもつからである。このように、地球の降水を理解するためにはいろいろな観点からの考察が必要である。
本書の1章では、地球スケールの降水と水循環を調べる。2章・3章では、凝結と降水物理過程、降水に関連する循環システムなどの基本事項を説明する。4章・5章では、世界と日本の降水の気候学的な特性や豪雨の特徴を述べた。
本書の後半では、日本列島の豪雨の詳細にふれ、梅雨前線、メンスケール擾乱(降水システム)、積雲対流、豪雨の水収支を論じ、最後の10章では、総まとめとして、大気現象の「多種スケール階層構造」を主張する。気象の学習のためには基本的な物理量の変化をあらわす数式(運動方程式、熱力学の式等)を使用する必要があるが、本書では、最少限度にとどめた。その詳しい説明や導出については巻末の参考書を参照されたい。

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